最近読んだ古い漫画5

「神巳ＫＡＭＵＩ」「コインロッカーのネジ」こなみ詔子　新書館
連作ものです。

この日本に掃いて捨てる程に「プロ」と呼ばれる漫画家さんは沢山居ますが、登場人物の心理描写を絵で表現できる人ってどれ位いるのでしょうか？（心理描写中心で話の展開を描ける＆描こうとする方）

自分の知ってる限りでは数えるほどしか居ません。少女マンガのジャンルにくくればそれこそほんの一握りでしょう。

「こなみ詔子」はその内の１人だと思う。

人はあっけ無いほど簡単に死んでしまう。それでは人は自ら死を選んだとして簡単に死ねるの？死ねないから今を生きているだけなの？虚無の現実を見せつけられる。

生と死、善と悪、何が正しくて何が間違っていると言うのか？
「本当にそうなの？あなたの正義は本当に正しいの？－－－－。」

答えはいつも得られないままに過ぎて行く。無垢な魂は時として無垢な故のナイフを突きつける。

淡々と淡々と、、まるで何事も無い毎日を繰り返すようなストーリー展開。

こんな風に書くとまるで救いの無いモノに見えてしまうかもしれないけど、同時に「大丈夫、大丈夫だよ、、、雨が降る日もあれば晴れる日もあるから」そう語ってくれてるような物語。

「コインロッカーのネジ」は正直言って難しい、なので敢えて深読みせず自分が読んで受け取ったままを書いてみた。どうせ文章力無いし（笑

絵もストーリーも好き好きが出てしまう作品だとは思いますが、私はとても大事にしている作品です。